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生命保険も遺言のミカタ。

私は小学生時代に、社会科の授業だったでしょうか。相続について学習しました。

「相続って、へー。じゃあ お父さんが死んだら、お母さんが半分、もう半分を僕と妹で分けるのか」と

縁起でもないイメージで「法定相続」を学習したのを覚えています。

これが「私と相続」との最初の出会いでした。

まだ、遺言で「相続の分量を変えられる」ということは知らないティーンエイジャーです。

 

復活してほしい『バラエティー生活笑百科』

遺留分って、聞いたことがありますか?

法定相続人のうち、①伴侶②親子に与えられた「少なくとも・ナンボかは・相続させてもらえる権利」です。

これを初めて知ったのは、高校生くらいだったでしょうか。

土曜日のお昼ご飯食べながら見るのが習慣だった、NHKの『バラエティー生活笑小百科』で勉強した概念です。

四角い仁鶴がまぁ〜るくおさめまっせぇ』ですね。

知らなかったんですけれども、2022年で放送終了してたのですね。

母がこの番組が大好きで、私も仁鶴師匠(故人)と上沼恵美子さんやざこばさん、べかこさんの丁々発止のやり取りが大好き。

漫才ではやっぱり

大輔花子や

阪神巨人の腕が

最強だなぁ・・・と、本当に思い知ったものです。

弁護士先生方も素敵でした。

大泉洋さんの仁鶴師匠のモノマネも語り草です・・・

くだんの遺留分については、若井小づえ・みどりの漫才だったと思います(ただ、Wikipediaには記載がない)。

小づえさんも故人になられました。「嫁もうて~おっ気軽に♪」も、もう聴けませんね・・・

本題は、遺言をめぐる遺産の分配に、ひどい偏りがあるという題材が漫才のストーリー。

「いや、ほんでも遺留分があるやろ」というやり取りで「なんじゃそりゃ?」とラーメンを食べる手が止まったことを記憶しています。

手ごわい遺留分

遺産は、死去するまでは本人の財産。

ですから、遺言でどのように相続の分配をしても、自由ではあります。

血縁でない他人に贈与(遺贈といいます)することでさえも、条件をクリアすれば可能です。

わかりやすい例で言えば「全財産を、妻Aに相続させる」という遺言は、珍しくありませんし有効です。

ただし。

例えば、前の結婚相手との間に子どもBが居た場合など。

この子どもBには、血縁関係にない妻Aに対して「遺留分をちょうだい」と請求できる権利を持っています。

子どもBについて、基本的には、全遺産のうちの1/4までは主張できます。

「相続するような財産がない」と思っていても、浜田市在住であれば、車とか所有していたりしますよね。

売って現金にして、遺留分相当を子どもBに渡せるならよいですが、そうもいかないのがお金ではない「資産」

小さな額でも、もらえるものはもらおう、と考える人は 世の中想像以上に いるもので。

どうにかしないと いけないピンチが、妻Aを 待ち構えていそうです。

 

故人は何をしてあげられるのか

このような場合、残していく伴侶に 何ができるのでしょうか?

一番シンプルな方法が「生命保険」です。

上記の場合では、受取人を妻Aにした生保に 加入するのが備えです。

妻Aは、受け取った保険金から 子どもBに 遺留分相当額を 支払えば 問題がクリアできます。

保険金も、遺留分相応の額で 大丈夫ですから、掛け金は低めでOK。

大事なのは「その日がいつかやってくる」というイメージを持つことなのです。

そしてやってきた「その日」

愛する伴侶との生活を送る日々に、死別という形で 終止符が打たれました。

遺言が執行され、推定相続人すべてに 相続の開始が通知されました。

妻Aの手元には、全財産を相続させる旨の遺言と、かつて取り交わした内容の「保険金」。

「さぁ、遺留分を請求するならいらっしゃい」と、覚悟を決める妻A

ですが、1年たっても 何の音沙汰もありません。

どうやら、子どもBは わずらわしい手続きを嫌って、遺留分の請求を よこしてこなかったようです。

そこで、「時効ですよ。もう請求できませんよ」という旨の 内容証明文書を準備しておき、妻Aは保険金を そのまま自由にすることが 出来るようになりましたとさ・・・


注意点

最後の段落『そしてやってきた「その日」』はフィクションです。

ですが、法定相続人が何もアクションを 起こさないということも、十分ありうるケースなのです。

逆に、アクションを起こされた場合、法律に基づいて きちんと対処する必要に迫られます。

ですから、どちらに転んでも戦える備えとして「遺言+生保」は、損にならない武器として準備すべきなのです。

保険料がもったいないと 思うかもしれません。

けれども どっちみち、三途の川を 財布持っては 渡れないのです。

目的をもって 生保に加入することは、とても重要な 大人のマナーだと言えます。

 

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