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ブログ
5.292023
付言事項に 愛をこめて遺言を
母の日に、島根県オリジナルの アジサイ「万華鏡」を贈りました。
「遺言はルールブック」。
以前の記事にも そのように書きました。
遺書でもなければ
辞世の句でもない。
遺された側に、どのように遺産を 受け継がせるのか。
存命中の持ち主だけが、そのルールを(法定のもとで)決めることが出来る。
その故人の遺志を 明確な形で書き記した 事務的文書なのです。
遺言書には定型句が多い
- 誰に
- 何を
- いかほど
渡すのか。
これだけのことなのですが、遺言に使用される文言には パターンがあります。
というのも、書いた人間の真意を 確かめることができないので、読み手の誤解を 生じさせたくないから。
だから、長男に 現金100万円を残したいなら
「遺言者の長男〇〇に金100万円を相続させる」と書いたり
孫に 車を渡したいなら
「遺言者の孫◆◆に(車両情報=車台番号とか登録番号などで特定)を遺贈する」と書いたり。
これが「任せます」「使わせる」みたいな文言だと、所有権はどうなるの?という混乱につながりかねないわけです。
これが、断定できる言葉パターンの 羅列になる理由。
それでも 少しだけ、心のかよいあいも
以上のとおり、存外 味気ない遺言書。
逆にそれが 利点だったりもするのですが…
とは言え、多くは家族に対しての 手紙になるわけです。
私だって
「お父さん、これだけ?何か私たちに言葉は?」
と悲しまれたくありません。
遺言書には、多く末尾に「付言」という項目を 設定されます。
ここに「みんなありがとう、お世話になった。家族仲良く…」などの、愛情を込めることができます。
この付言は 文字どおりメモの意味合いが濃く、法的な拘束力はありません。
けれども、例えば遺産分配の方向性、考え方について、補足的に説明を添えておくと、遺族も 納得しやすかったりするので、侮れません。
付言事項には、愛をこめて。
逆に、籠めてはいけないものは「怨念」です。
「お前には××が■■だから、一銭も残さない」
などの、文字どおりの 遺恨を籠めると大騒ぎに。
もともと 仲が悪いからこその言葉でしょうが、故人から 呪いの言葉を掛けられて 平穏でいられる人も 少ないでしょう。
この「余計な一言」で、遺言の中身の正当性を争う事態になりかねないのです。
トラブル回避に 有意義な遺言を使って、わざわざ火種を 残すのは やめましょう。
故人に対しては 何も言い返せないので、これは少し卑怯?かもしれません。
ケンカは、生きているもの同士の特権。
鼬の最後っ屁は、反則と心得ましょう(^-^;
「人生はハードモードの修学旅行」
旅行を終えて「帰宅」する際には、仲良くできなかったトモダチにも それなりの礼節を。
旅の恥は搔き捨て、は流行りませんから。